フォーミュラEがEV開発の「走る実験室」に? ポルシェなど各社が参戦を発表

ポルシェがFIA(国際自動車連盟)承認の元、2019年末から「フォーミュラE」に参戦すると発表しました。

フォーミュラEではシャシーとバッテリーが主催者から供給されますが、パワートレインコンポーネントについては、全ての部分を独自に開発可能で、同社はモーターやインバーター、ブレーキシステム、ミッション、ECU等の主要技術に関するカスタムソリューションを得ることができるほか、市販EV開発における中心的な要素にもなるとしています。

ポルシェでは、第6シーズンからの参戦に向け、独自に開発したパワートレインのテストを2019年初頭に予定しており、フォーミュラEへの参戦は同社のスタディモデル「ミッションE」の市販モデルを市場へ導入するタイミングと重なります。

一方、市販車の電動化を進めるメルセデスベンツやBMW 、Audi、ジャガー・ランドローバーなど、11ブランドが第6シーズンからのフォーミュラE参戦を予定しており、最先端の電動技術で競うフォーミュラEで得られたノウハウを市販車に導入していく方針。

各社がエンジン車からの脱却を目指し、EV開発競争が激化する中、ポルシェはE-モビリティ開発に約8,000億円超の投資を行なうとしており、「走る実験室」としてのフォーミュラEの存在感が高まりつつあるようです。

Avanti Yasunori・画像:PORSCHE)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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