Google系のウェイモ社が2万台の自動運転タクシー投入目指し、英ジャガーと提携

米Google系の自動運転システム開発会社「ウェイモ(Waymo)」が3月27日、英ジャガー・ランドローバーと自動運転車の開発で提携すると発表しました。

2016年のFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)との提携に続くもので、既にクライスラー製ミニバン「パシフィカ」をベースにした自動運転車の走行試験を実施しており、1月にはタクシー配車サービスの展開に向け、同車の数千台購入を発表しています。

今回のジャガーとの提携では、ジャガー初の電動SUV「I-Pace」にウェイモの自動運転システムを搭載。

ジャガーはウェイモが年内に開始する走行試験に向けて同車の納入を開始する予定で、最大2万台のI-Paceがウェイモのタクシー配車サービスに投入される見通しのようです。

ウェイモのクラフチックCEOは3月24日、配車アプリ大手ウーバー(Uber)の自動運転車が関わる歩行者死亡事故に関し、「自社の技術なら衝突を回避できていた」と安全性をアピール。2009年以降、歩行者の多い経路で800万km以上を無事に走行しているそうです。

I-Paceは大容量(90kWh)のリチウムイオンバッテリーを搭載しており、満充電時の最大航続距離は480km。前後アクスルに搭載した2個のモーターで400ps/71kgmを発生。急速充電器により、約15分で100km走行分の充電が可能となっています。

両社は今後も無人タクシーの実用化に向けた自動運転EVの開発で協力していくそうです。

Avanti Yasunori・画像:Waymo)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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