【レクサス・LX試乗】乗車定員を減らしてユーティリティ性能を向上させる「サードシートレス」オプション

レクサスブランドのなかでセダンのフラッグシップはLS、クーペのフラッグシップはLCとなります。そしてSUVのフラッグシップとして同じくLの称号が与えられたLXが存在しています。

LXはランドクルーザー200と兄弟車となりますが、かつてのランドクルーザーにシグナスが設定されていたように、ランクルとは一線を画するプレミアム感が与えられたモデルです。

レクサスLXは3列7名定員が基本的なシートレイアウトですが、今回サードシートのレス仕様がオプションとして設定されました。ランドクルーザー200にもサードシートレスのGXがグレードが存在していますので、そのGXのレクサス版と考えてもいいでしょう。

 

LXのサードシートはエマージェンシーシート的な雰囲気となっています。LXはラダーフレームを使ったクルマなので、どうしてもフロアが高くなります。そこにサードシートが取り付けらていますので、フロアとクッションの高低差があまりなく、乗車時には立て膝っぽくなってしまい快適ではありません。

ならば、いっそ取ってしまいたいという人もいるわけで、そこに対応したのが今回のサードシートレスのオプション化と言えるでしょう。サードシートの収納は左右に跳ね上げるタイプなので、これをレス化すればラゲッジの左右幅をかなり稼ぐことができるわけです。

乗車定員は8名から5名に減ってしまいますが、ラゲッジルームが広くなることで使い勝手は格段に向上します。レクサスブランドの最上級SUVだけに乗車定員が多いよりも、ゆったりさが増しているほうがプレミアム感も増していると言えるでしょう。

LXはフレーム車なので、モノコック車とは異なるがっちりした乗り心地を持っています。エンジンは低回転から野太い力強さを持ち、2.5トンにもなるボディを軽々と走らせます。

そして、もちろんオフロードでもその性能の高さは保障されています。高い走破性を持つポテンシャルの高さはLXならではのもの。この機動性を生かすなら、8名乗りより5名乗りで荷物が積めた方が楽しそうです。

(文・写真:諸星陽一)

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この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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