2019年以降のモデルをハイブリッドなどの電動化車両にすると表明しているフェラーリ。
ジュネーブモーターショーで披露される「Ferrari 488 Pista(ピスタ)」は、フェラーリのV8スペシャルシリーズである「360 Challenge Stradale(チャレンジ・ストラダーレ)」、「430 Scuderia(スクーデリア)および458 Speciale(スペチアーレ)」の後継車という位置づけになります。時期的にも488 Pistaは、フェラーリ最後の純ガソリン車になる可能性があります。
同モデルは、FIA世界耐久選手権への参戦経験、「フェラーリ・チャレンジ・ワンメイクシリーズ」の25年におよぶ経験をもとにして誕生した1台。
注目は軽量化。488 GTB よりも90kgも軽くなり、スペシャルシリーズの中で最も高いエンジン出力(+50CV)のため、フェラーリV8モデルの中でも最強を誇ります。
3.9Lエンジンには、インコネル(ニッケル合金)製のエグゾーストマニホールド、軽量のクランクシャフトとフライホイールなど、488 チャレンジから採用されている技術をはじめ、チタン製コンロッドやカーボンファイバー・インテークプレナムなどの追加装備により、クラス最高の比出力(185CV/L)と最高出力720CVを発揮。
ハンドリング性能も引き上げられています。「SSC 6.0(サイドスリップアングルコントロール・システムのバージョン6)」を搭載。「SSC 6.0」には E-Diff3、 F1-Trac、 SCM(磁性流体サスペンション)、 そして初採用の「FDE(フェラーリ・ダイナミックエンハンサー)」が組み込まれています。
「FDE」は世界初の機能で、フェラーリのソフトウェアを使用してキャリパーのブレーキ圧を調整が可能になり、コーナリング中とコーナー出口において大きなパワーを生み出せるなど、コントロール性を大きく引き上げているそう。
エアロダイナミクスを重視したという外観デザイン、スポーツ性を追求したことで無駄がそぎ落とされたというインパネも見どころ。フロントのエアロダイナミクスSダクトなどの革新的な要素を盛り込んだフェラーリデザインは、 ノーズを短縮し、独創的なフローティングウイング効果を生み出したとしています。
(塚田勝弘)