【新型スズキ・スペーシア試乗】軽量ボディと高効率パワーユニットの相乗効果で走りに余裕が増しています

全高1700mmオーバーの「スーパーハイト」ジャンルに属する軽自動車、新型スペーシアとスペーシアカスタムに試乗しました。

新型モデルはホイールベースを35mm延長・全高も50mmアップして従来よりさらに広い空間を確保していること、軽自動車初の後退時用自動ブレーキなど安全技術の増強、軽量プラットフォームの採用等が目を引きます。

外観は両モデルともボンネットフードとショルダーラインが先代より高いので見た目の安定感が増しています。

カスタムには精悍な顔つきとテールライトが与えられ、「HYBRID XS」系グレードにはLEDのランプ類が装着されます。

インテリアは、スペーシアではブラック系/ベージュ系のナチュラルなテイストでまとめられます。

カスタムはブラックパールとメッキの組み合わせとなり、硬派なイメージです。

前後シートまわりの空間は先代モデルでも十分以上でしたが、新型では室内高を35mm拡大。

フロントシートのヒップポイントも30mm上げるなどで、前後のシート間も10mm拡大してきました。

パワーユニットは全車、エンジンとISGモーターをマッチングさせたマイルドハイブリッドを搭載しています。

スペーシアには52psを発生するNAエンジンのみが組み合わされ、カスタムでは64psのターボエンジンも用意されます。

さっそくNAエンジン+ISGモーターのスペーシアから試乗します。モーターアシストの効果と、870kgと車重が軽い(試乗したハイブリッドX・FFの値。最軽量車は850kg)と軽いため機敏です。

その後の加速は非常に鋭い、とまでは言えませんが、一般的な走行では十分です。また、いったん速度が乗った後の巡航は静かで快適でした。

続いてスペーシアカスタムのターボ・FF仕様に試乗します。NAのスペーシアより低い回転域からトルクが大きく出ているため、加速力が高まっているのはすぐにわかります。また、エンジンからの音も相対的に低くなっているため運転者に心理的余裕も生まれて、絶対的な加速力が向上した以上のありがたさを感じます。

一般道60km/h付近の巡航ではエンジン回転数は1500rpm〜1800rpmほどで、パワーユニットからの音はほとんど聞こえてきません。また、ロードノイズも非常に低く抑えられていました。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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