【新車】日産セレナ・ニスモのビシッと引き締まった走りは気持ちいい! レカロシートはぜひ欲しい装備

いやがおうでもスポーティさを感じるエクステリア&内外装が与えられたセレナNISMOは、その走りもしっかりとしたものでした。試乗コースとして用意されたのは、日産の追浜工場に隣接するグランドライブというクローズドコースです。このコースはかつて日産の開発コースとして使われ、レーシングマシンのテストも行われていた名門コースで、現在はリニューアルされ試乗イベントなどが行われるようになっています。

乗り出してまず感じるのはボディのしっかり感です。セレナそのものもしっかりしたボディですが、強化されたボディはさらにしっかりして一体感のあるものとなっています。背骨が太くなったような感覚があるのがセレナNISMOです。フロントタイヤが段差を乗り越えても、その動きがクルマ全体に伝わらず、フロントまわりだけで収束するような感じです。

タイヤがポテンザ・アドレナリンRE003とスポーティなタイプに変更され、さらにサイズも205/50R17サイズとインチアップされています。このタイヤにより走りがビシッと引き締まっています。セレナはプロパイロットと呼ばれる運転支援装置を採用しています。プロパイロットはアダプティブクルーズコントロールと、車線逸脱防止がおもな機能です。16インチタイヤの場合、車線逸脱防止機能が働くとタイヤが敏感に反応してしまい、左右に振られるような動きが出ましたが、この17インチではそうしたことは起きませんでした。聞けば、チューニングをやり直しているとのことで、16インチよりも好印象だったのが意外でした。

全体的に引き締め感を強めているため、微少な振動が発生しているのがちょっと気になる部分でした。運転席ではさほど感じることはありませんが、助手席や後席では振動が気になりました。ギリギリ許されるかどうか? はそれぞれの家庭によって異なるでしょう。

オプションで設定されているレカロシートは是非とも装着したいアイテムです。価格は27万5400円とかなり高価ですが、ノーマルシートとの違いは明らかです。スポーティに走りたい人だけでなく、長距離移動にも絶対有利なアイテムとなるはずです。

(文:諸星陽一/写真:IZM・小宮岩男)

 

この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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