マカオGPでホンダ・NSX GT3がレースデビュー!

11月16日から開催の第64回マカオグランプリで、今年発表された新型ホンダNSXのFIA GT3マシン「HONDA NSX GT3」が実戦レースデビューを果たしました。

HONDA NSX GT3が出場するのはFIA GTワールドカップ。このレースはFIA GT3マシンによる世界一決定戦で、メルセデスベンツ AMG GT3、Audi R8 LMS、フェラーリ488 GT3、BMW M6 GT3、Porsche 91l GT3R(Type991)、 Lamborghini Huracan GT3というFIA GT3マシンが参戦。

参戦チームも中国、台湾、香港のみならず、ヨーロッパからもフェラーリ、メルセデス、BMWなどがワークス体制で参戦するなど大きな盛り上がりを見せています。

その中でHONDA NSX GT3はHONDA RACINGからのワークス体制での参戦。アキュラブランドではすでにアメリカでレースデビューしているNSX GT3ですが、アメリカ以外のワールドワイドブランドであるHONDAブランドとしては初参戦となります。

エンジンは市販車からハイブリッドシステムを外したもの。また駆動方式はリア駆動。このあたりの変更点はNISSAN GT-R NISMO GT3と同じで、FIA GT3規格に準拠したものとなります。

17日に行われた予選ではトップのメルセデスAMG GT3から2秒弱遅れの2分19秒231で12位。さすがに何もデータのない状態からの走行ですので、日を追うごとに速くなって来ることは大いに期待できます。

マカオGPは東洋のモナコといわれる市街地コース。それも道幅の狭い生活道路を含むコースで、有名なメルコヘアピンでは常にイエローフラッグが提示されているほど過酷。路面も継ぎはぎが多く、決してレーシングカーにやさしいコースではありません。

そんなマカオでデビューするHONDA NSX GT3。今回のFIA GTワールドカップでは唯一の日本車として活躍を期待せざるを得ません。

そして、HONDA NSX GT3がデビューしたことによりNISSAN GT-R NISMO GT3、LEXUS RC F GT3とSUPER GTのGT500に出場する3メーカーからFIA GT3マシンが出揃ったことになり、日本のSUPER GT、GT300クラスを大いに賑わせてくれることでしょう。来年開催される予定の鈴鹿10時間レースにも大きな期待がかかります。

(写真:大西幸仁、高橋秀彰 文:松永和浩)

この記事の著者

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松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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