さて、帰りは下り。EVの真骨頂である回生充電を確認します。芦ノ湖から箱根湯本駅付近まで戻ると、航続距離140km、バッテリー残量は52%まで回復していました。ここまでの走行距離は41km。山を登って消費した電力は、山下りの充電で取り戻すという、まるで高校物理にあったエネルギー保存の法則だなあと思い出しました。ただし、登る前の航続距離は196kmでしたから平地を走ったなら残り155kmとなっている計算になります。平地に比べるとやはり消費は大きいと言えますね。
残す行程は、箱根湯本駅から横浜みなとみらいまでの約60kmの工程です。西湘バイパスから国道一号線を上り、首都高神奈川線にて移動。
最終的な結果は、航続距離93km、バッテリー残量は31%。家を出る時の航続距離281kmから約180kmを走ったので、残りの航続距離は100km程度残っていて欲しいことになりますが、山登りをしたことを考えれば93kmというのはまずまず正確な航続距離を表示しているとも感じられます。今回のドライブから推定したTOTALの航続距離は273km程度とも言えそうです。
EVにとって厳しいコースだった今回の箱根-芦ノ湖-横浜みなとみらいドライブ。宣伝でうたっている航続距離400kmに対し、充電率100パーセントで航続距離281kmには閉口しましたが、全工程を終えてみると、早朝にみた281kmのほぼ読み通りとなりました。
航続距離が伸びた新型リーフとはいえ、バッテリーの特徴を知っておかないと、あの山道での航続距離の減り具合は、不安で仕方ありません。「リーフで定額走り放題」キャンペーンがあるとはいえ、この航続距離とにらめっこをする状況に楽しみを見いだせる、M気が必要だなと感じました。
(文:吉川 賢一/写真:吉川 賢一・小林 和久)