2017年F1第18戦メキシコGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)が4度目のドライバーズ・ワールド・チャンピオンを獲得しました!!
新たな歴史が刻まれたメキシコGPを振り返るなら、「F1速報メキシコGP号」が一番! 今号の見どころとあわせてご紹介します。
■FOCUS OF THE GRAND PRIX
スタート直後の接触でチャンピオン争いをしていたハミルトンとセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、最後尾まで順位を落とすという波乱の展開となったメキシコGP。「FOCUS OF THE GRAND PRIX」では、レース終了後のチームの様子、そして二人の心情が赤裸々に綴られています。
オープニングラップのターン3でベッテルにヒットされ、フロアにダメージを受けたマシンで苦しみながら周回遅れの9位でチャンピオンを獲得したハミルトンは「カッコイイ決め方じゃなかったけどね」と言いながらレースを振り返ります。
「でも、あれ以外に何ができたと言うんだい?確かにターン1で譲りはしなかったけど、アグレッシブというほどじゃなかった。セバスチャンにはかなりスペースを残したはずなのに、ヒットされた。その後は粘り強く走って、挽回するだけだった」
さらに続けます。
「みんなDRSがあるから、ストレートでは追いつけないし、低速コーナーで一気にギャップを削れるわけでもなかった。今の気分?うれしいのか、悔しいのか、あるいは腹立たしいのか……よく分からないな(笑)」
コンストラクターズ・チャンピオンに続き、ドライバーズ・チャンピオンも獲得したメルセデス。ガレージはさぞやお祭り騒ぎだったのだろうなと思っていたのですが、どうやらそうではなかったようです。
「思い出したくもないレースだったね。あのシーンを観た瞬間は頭に血が上がったよ。『冷静に、落ち着け、状況を把握して策を考えろ』と自分に言い聞かせた。でもまあ、すべては終わった。ルイスが周回遅れになったからって、誰が気にするかね?今日のリザルトはタイトル確定とは関係がないんだよ」(メルセデス エグゼグティブディレクター /トト・ウォルフ)
一方、敗北が確定したフェラーリのガレージは、当然ながら雰囲気が良くなかったそうなのですが、なかでもベッテルのムードは最悪に近かったといいます。
「かなり追い詰められた状況でメキシコ入りしたことは事実だけど、最後の最後まで自分を信じて、何かが起こると期待して戦うしかないだろ?まあ、それ以外にできることがなかった、っていうのがホンネだけどね。今は、すべてが終わったという事実を受け入れなければならない。こういう時はいつもこんな感情になる。もうちょっと何かやっていれば、ってね。でも、もう結果は変わらないんだ」
それでも最後にベッテルは、スポーツマン精神を見せてライバルを讃えています。
「ルイスが今日、世界チャンピオンになった。彼はその称号にふさわしい。いい仕事をしていいシーズンを送ったし、僕より一枚上手だった」