【東京モーターショー2017】出展していないはずのボルボのブースが存在する理由とは?

「モーターショーの出展は絞る。欧州、北米、そして中国と年間3回しかブースを出さない」

自動車事情に詳しい人なら、モーターショーに関してボルボがそんな宣言をしたことを知っていることだろう。その「3ヵ所」に日本は含まれていないので、本来なら東京モーターショーにはボルボブースがないはずなのだが……。

しかし実際に東京モーターショーを訪れると、ボルボはしっかりとブースを構えていた。西ホールに入る手前の「アトリウム」と呼ばれる場所だ。

どうしてないはずのボルボブースがあるのか?

「ご存知の通り、ボルボは世界で3つのモーターショーしか出展しないのは本社の判断で、そこに日本は含まれていません。しかし、日本法人独自として今回は出展しました」と関係者がこっそり教えてくれた。

国際的なモーターショーに輸入ブランドが出展する場合、それは本国が音頭を取るのが一般的で日本法人がコントロールするわけではない。しかし今回のボルボのケースは、本国オペレーションではなく日本法人独自の権限で展示したというわけだ。

だからコンセプトカーの類はなく、市販車両だけが並ぶのである。ちなみにホール内ではないこのスペースは正式には「出展ブース」ではなく「展示スペース」。そのためプレスカンファレンスはおこなえず、音も出せないという制約があるそうだ。

ちなみに東京モーターショー2017には大型トラックをメインにした「ボルボトラック」も出展しているが、こちらは現在では乗用車系のボルボとは分離してまったく別の組織になっている。

(工藤貴宏)

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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