自動車業界の人たちはクルマのみならず、乗り物好きの人が多いようですが、そんな「乗り物好き」には溜まらないメディア向けイベント「SUBARUテックツアー ボーイング787「中央翼」体感フライト」が開催されました。
朝8時、成田空港集合。しかも今まで行ったことが無い、はじめてのターミナル。というのは、普段は国際線で使用されている「ボーイング787」型機の「JAL4901」をチャーターして旭川まで行く日帰りツアーが開催されたのです。というわけで、普段利用するターミナルとは違うターミナル。
SUBARUといえばご存知、ルーツは「中島飛行機」という飛行機を作っていた会社。現在でも自動車だけではなく航空機部門もあり「ボーイング787」の中央翼もスバル製。
受付を済ませると機内の席を決めるくじ引き。私は黄色の「27C」。
フライト時間は午前8時55分。同じ飛行機に乗る人以外誰もいないターミナル。出発までの間、ロビーで飛行機を見たり、パイロットの方やCAさんと写真撮影。これから乗る「JAL4901」の模型もあります。こちらには「スバル車」の絵のラッピングが施されていましたが…これはイメージだとか。
機内に乗り込むと、10番以前はビジネスクラス。つまり「27C」の私は当然エコノミークラス。実は少し自分のくじ運の無さにがっかりしていましたが、隣の窓側の席が空いていたので、私はまさに中央翼の真上の席の窓側。ある意味ラッキー!
機内はシートカバーやサービスされる紙コップ、クッキー、記念ステッカーなどに至るまでいろいろなものが「SUBARU」と「JAL」のダブルネーム。
離陸し、少し経つとスバルの吉永泰之社長のビデオでご挨拶。
スバルの航空事業「スバル航空宇宙カンパニー」技術開発センター 研究部長 齋藤義弘氏のプレゼンテーション。ボーイング787は50%がCFRP(炭素繊維強化プラスティック)・・・つまりカーボン。軽量で丈夫、しかも気密性が高いとか。中でも女性に嬉しいのは、機内が乾燥しにくいとのこと。確かに乾燥肌の私は、からだに乾燥センサーがついているかのように、飛行機に乗って降りる頃には手の指に「ささくれ」ができていることが多いのですが、今回は大丈夫。今までもささくれができなかった時は、使用する飛行機の違いだったのかもしれません。
続いて「スバル航空宇宙カンパニー」と「JALエンジニアリング」の接点について「JALエンジニアリング」技術部 システム技術室 機体技術グループ グループ長 盛崎秀明氏のプレゼンテーション。
そして日本航空の機長 靏谷忠久機長からボーイング787のインプレッション。
さらに日本航空CAによるスバル車のインプレッションと機内もエンタテイメントたっぷり。
そんなこんなをしているうちに、1時間ちょっとのフライト終え、目的地である旭川空港へ到着。旭川空港では、滑走路で旭川消防団の消防車が放水で歓迎。なんでも旭川空港にボーイング787が来るのは初めてだとか。放水によってできた虹に感動しました。
着陸してからはコックピット見学。
そしてその後は約2時間半かけて今年11月より本格運用される北海道・美深のテストコース「スバル研究受験センター美深試験場」見学。全長4.2kmの高速周回路をはじめ、より市街地路に近いコースを作り、ここでは寒冷地試験はもちろん、自動運転などの高度運転支援技術をテストするコースとして活用するのだとか。自然たっぷりの美しいコース。
ちなみに某自動車ジャーナリストは、コース内を移動している途中、熊を目撃したとかしないとか。
ここの滞在時間はわずか2時間強。しかし、貴重な体験だったことには間違いありません。