新型カムリのデザインコンセプトは「官能的な動感」と「知的な洗練」の両立。「TNGA」による低重心化に伴い、ボンネットと全高を低く抑えスマートで躍動感のあるプロポーションを実現しました。またフロントは、トヨタトレンドのキーンルックを採用。シャープなヘッドライトに水平基調の大型ロアグリルを組み合わせて、個性的で精悍なマスクを表現しています。
ただカムリは北米市場のベストセラーセダンですから、デザイン開発ではどうしても慎重になりがち。そんな中行われたデザインの初期モデル審査会に、予定のなかった豊田章男社長が登場! そして審査会場で社長自らが「一番飛んでるやつを選ぶのだろう」とハッパをかけていったそうです。こうした経緯もあって、デザイン陣が推奨する「最もカムリらしくない案」がウィナーに選ばれ、デザイン開発が進められたとのこと。
当然デザイン陣が燃えたのは言うまでもありませんが、トヨタ有数のビックブランドのデザイン開発は、こんなにも人間臭く進められているのですネ。美しいプロポーションとアグレッシブなマスクを併せ持つ新型カムリを見ると、あらためてクルマ開発の醍醐味を実感する次第です。
(星崎 俊浩)
【関連リンク】
第556弾新型カムリのすべて(より深く知りたい方はこちらがオススメ)
http://3a.as-books.jp/books/info.php?no=NMS20170805