ワークスチューニングとは、STI(スバル)、TRD(トヨタ)、NISMO(日産)、無限(ホンダ)といったメーカー直系のレーシング部門が、そのノウハウを市販車向けのアイテムにフィードバックして生み出されたチューニングのことをイメージさせます。
そのワークスチューニンググループ4社が、群サイの愛称で知られる群馬サイクルスポーツセンターを会場に合同試乗会を開催しました。荒れた路面とアップダウンの激しいコーナーの続くタイトなワインディングを模したクローズドコースは、「日本のニュルブルクリンク」と呼ばれるほどシビアなコースですが、だからこそワークスチューニングの高い実力が理解できるという自信の表れでしょう。
ワークスチューニング試乗会にSTIが持ち込んだ一台は、2016-2017年の日本カーオブザイヤーに輝いたインプレッサスポーツ(5ドア)。
新世代プラットフォーム・SGPに2.0リッターの水平対向4気筒エンジンにCVTを組み合わせたモデルです。一見するとチューニングとは縁遠いクルマのようにも思えますが、だからこそSTIの手掛ける意味があるといいます。
テーマは「運転が上手くなる」こと。そのためにボディをしなやかに剛性アップして、サスペンションをきちんと機能させることが重要と、フレキシブルタワーバー、フレキシブルドロースティフナー、ラテラルリンクセットなどでシャシー周りをグレードアップ。
さらに高速でも安心して走れるように空力性能でサポートするアイテム(フロントアンダースポイラー、サイドアンダースポイラー、リヤルーフスポイラー)も備えています。
つまり、エンジン系、サスペンション系には手を入れていないというチューニングなのです。