マツダCX-3に新設定されたガソリンエンジンモデル。排気量が1.5Lではなく2.0Lである理由とは?

2年半で4回の改良という、異例ともいえるアップデートを重ねているマツダ・CX-3。CX-3に限らず、こうしたイヤーチェンジ的な一部改良やマイナーチェンジは、最近のマツダ車に共通するサイクルになっています。

これは、ショールームに最新モデルを並べたい(フルモデルチェンジではなくても)という戦略によるもの。CX-3では登場時に乗り心地が悪いという指摘が多かったそうで、1回、2回と改手を入れて、ユーザーの声を真摯に受け止めて改良を重ねています。

今回のマツダCX-3の目玉は、1.5Lディーゼルエンジンのみだったエンジンに、2.0Lガソリンを加えることでユーザーの裾野を拡大するのが狙い。

ディーゼルの1.5Lに対して1.5Lガソリンではなく2.0Lにしたのは、単に不足なく走ればいいというのではなく、走る喜びを重視しているから。CX-3の主査である冨山道雄氏は、CX-3を「先鋭的な」「ほかとは違った尖ったクルマ」と表現しています。

2.0Lガソリンにすることで1.5Lディーゼルと遜色のない高いパフォーマンスを確保し、さらに「次のCX-3も見据えて」プレミアムSUVに育てたいという想いもあるそう。

2.0Lガソリンは148ps/6000rpm、192Nm/2800rpmというスペックで、1.5Lディーゼルエンジンは105ps/4000rpm、270Nm/1600-2500rpmに対して最高出力は43ps上回り、最大トルクは78Nm下まわっています。

重量差も含めて走りにどんな差があるかは別の記事でお届けしますが、210万6000円〜というエントリー価格になるガソリン仕様は、240万8400円〜というディーゼルエンジン仕様に対して価格面でも30万円強の差がありますので、ガソリンを指名する人の割合も高まりそうです。

(文/塚田勝弘、写真/小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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