国交省が2018年に導入する新燃費基準「WLTC」モードでカタログ燃費に現実味!

国交省によると、カタログには「WLTCモード」燃費に加え、「市街地」「郊外」「高速道路」における各燃費も併せて掲載するそうで、よりユーザーの走行環境に近い燃費を知ることができるそうです。

日経新聞では、「消費者保護の点からも、また本当に燃費の良いクルマの普及を促す環境政策の点からも、実態に即した燃費表示に向けて政府と自動車業界が知恵を絞るべき」と指摘しており、「JC08モード」がエアコンなどの使用を前提にしていないことが実燃費との乖離に繋がっているとしています。

ちなみに、マツダでは7月末に発売するCX-3の「SKYACTIV-G 2.0」搭載車で「WLTCモード」による燃費表示を先行して始めるそうなので、今後は各社が追従するものと予想されます。

ただ、より現実に近い燃費値とするためには、最終的にアメリカの環境保護庁のように、市場から収集した実測値による数値補正が必要なのかもしれません。

いずれにしても、「WLTCモード」による燃費測定導入で、従来よりも実燃費に近いカタログ燃費表示に繋がるのであれば、低燃費車を求めるユーザーにとって心強いエビデンスとなりそうです。

Avanti Yasunori・画像:国土交通省、MAZDA)

【関連記事】

国交省が燃費算定試験法を改正!「風洞法」を追加へ
https://clicccar.com/2017/04/08/460427/

元初代プリウス開発者が精査した三菱自動車の開発実態は?
https://clicccar.com/2016/08/04/390331/

スズキの報告から見えてくる燃費試験「惰行法」の課題とは?
https://clicccar.com/2016/05/22/372757/

三菱自で1991年から続いた4重の不正とは?
https://clicccar.com/2016/04/26/368979/

VWがディーゼル車の燃費優先で環境対応を軽視か?
https://clicccar.com/2015/09/26/329216/

【関連リンク】

国土交通省
http://www.mlit.go.jp/jidosha/index.html

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる