国交省によると、カタログには「WLTCモード」燃費に加え、「市街地」「郊外」「高速道路」における各燃費も併せて掲載するそうで、よりユーザーの走行環境に近い燃費を知ることができるそうです。
日経新聞では、「消費者保護の点からも、また本当に燃費の良いクルマの普及を促す環境政策の点からも、実態に即した燃費表示に向けて政府と自動車業界が知恵を絞るべき」と指摘しており、「JC08モード」がエアコンなどの使用を前提にしていないことが実燃費との乖離に繋がっているとしています。
ちなみに、マツダでは7月末に発売するCX-3の「SKYACTIV-G 2.0」搭載車で「WLTCモード」による燃費表示を先行して始めるそうなので、今後は各社が追従するものと予想されます。
ただ、より現実に近い燃費値とするためには、最終的にアメリカの環境保護庁のように、市場から収集した実測値による数値補正が必要なのかもしれません。
いずれにしても、「WLTCモード」による燃費測定導入で、従来よりも実燃費に近いカタログ燃費表示に繋がるのであれば、低燃費車を求めるユーザーにとって心強いエビデンスとなりそうです。
(Avanti Yasunori・画像:国土交通省、MAZDA)
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