マイナーチェンジしたホンダ・グレイスは、小さな高級車に近づいた!

それもそのはず。i-DCDを構成する7速DCTの変速比は大きく変わっています。

■グレイズ・ハイブリッド 変速比 ※()内はマイナーチェンジ前
1速:4.192(4.148)
2速:2.266(2.007)
3速:1.642(1.481)
4速:1.118(1.098)
5速:0.810(0.810)
6速:0.616(0.605)
7速:0.446(0.446)
後退:3.355(3.211)

もともと変速比幅が9.3とワイドレンジで、それを7速で区切っているだけなのでステップ比が大きめになるのは仕方ありませんが、1~4速のギア比が離れていたため市街地での発進加速に起きるギクシャク感が気になる傾向にありました。

しかし、新しいDCTでは変速比幅をわずかに広げながら低速ギアを微妙に近づけることで、スムースな加速フィールを実現しているのです。

ちなみにタイヤサイズも最終減速比もマイナーチェンジ前後で変わっていませんから、乗り味の違いはDCTのギア比変更によるところが大きいといえます。

さらに、新しくなったハイブリッドシステムは全高がフィットより低く空気抵抗の小さなボディに、ベーシックグレードで34.8km/L、16インチタイヤを履いている最上級グレードでも32.4km/L(いずれもJC08モード)と、優れた燃費性能を実現させています。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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