もっともチューニングされたトロフィーはブレーキローター径とアンチロールバー径以外はすべて変更。ステアリングレートはシャシースポーツやカップよりも10%クイックな13.2対1。前後ダンパー、スプリングも強化され車高は10mm下げられています。
搭載されるエンジンもチューニングが異なり、スペックは220馬力、260Nmとなります。このトロフィーは0→100km/h加速が6.6秒、0→400m加速が14.6秒、最高速235km/hと俊足を誇ります。
さらに全車のフロントダンパーにはHCC(ハイドロリック コンプレッション コントロール) と呼ばれる、セカンダリーダンパーを内蔵するタイプを採用し、乗り心地とハンドリングを両立しています。
デフもR.S.デフと呼ばれる電子制御ディファレンシャルを装着。これはアンダーステアが発生した際に、フロントイン側タイヤにブレーキを軽くかけることで、曲がりやすくする装備です。この際、エンジン出力は絞られることはありません。
さらにR.S.ドライブという走行モード切替スイッチも装備されます。ノーマル、スポーツ、レースの3つのモードに変更が可能で、スポーツモードにするとアイドリングが750回転から1000回転にアップ、シフトスピードが速められ、アクセルレスポンスが向上。レッドゾーン手前でアラーム音と警告灯が点灯し、ステアリングの手応えは重めとなります。
レースモードはマニュアルモードのみで使えるモードで、シフトスピードをさらにアップ。ESCが完全にカットされ、すべての操作がドライバーに任せられます。
スポーツモード、レースモードを選んでいる際は、ローンチコントロールを使うことができます。ローンチコントロールではもっとも効率のいいスタートダッシュを行うことが可能です。
ルーテシアR.S.は戦略的な価格設定がされていることも大きな特徴です。もっともベーシックなシャシースポールは300万円を切る284万円、シャシーカップは309万円、トロフィーは329万円のプライスとなります。
(諸星陽一)