ステアリングのサポートに関しては、小刻みに介入してくるのはセレナと同じであるものの、その介入ぶりセレナよりも違和感が少なく、中央を維持しやすい印象です。この点は、プロパイロットの制御や進化もあるかもしれませんが、重量や車高や重心高の違いなども影響していそうです。
さらに、ACCによる先行車への追従もセレナよりも感度が増している印象。セレナは先行車をロストすることが多かったような気がしますが、エクストレイルは比較的「間をおかずに」に付いていきます。
この点も、エクストレイルの2WDが1450kg〜1580kg(2WD)、セレナの2WDが1630kg〜1700kgと、100kg以上エクストレイルが軽く仕上がっている差も大きいはず。
また、「プロパイロット」はフロントスクリーンの単眼カメラで先行車と白線を認識しています。今回は高速道路のため車線をはみ出すシーンも少なく、走行したルートでは両側の白線に加えて、古い合流線が路面に残っている(結果的に3本線になっている)短い区間で「プロパイロット」が解除されることもありましたが、それ以外ではセレナよりもより「使える」ようになっているのは明らか。
ほかにも、プロパイロットの採用でオートフォールド機能も用意され、プロパイロット作動時は高速道路などでの渋滞時でもブレーキを踏まなくても停車するなど、ドライバーの負担軽減はかなり大きいものがあります。
エクストレイルのプロパイロットはメーカーオプションで単独での選択はできず、セットオプションですが、セレナよりも約10万円安くなっていますから、ぜひチョイスしたいところです。
(文/写真 塚田勝弘)