新型エクストレイルに搭載されるプロパイロットの仕上がりをチェック

ステアリングのサポートに関しては、小刻みに介入してくるのはセレナと同じであるものの、その介入ぶりセレナよりも違和感が少なく、中央を維持しやすい印象です。この点は、プロパイロットの制御や進化もあるかもしれませんが、重量や車高や重心高の違いなども影響していそうです。

さらに、ACCによる先行車への追従もセレナよりも感度が増している印象。セレナは先行車をロストすることが多かったような気がしますが、エクストレイルは比較的「間をおかずに」に付いていきます。

この点も、エクストレイルの2WDが1450kg〜1580kg(2WD)、セレナの2WDが1630kg〜1700kgと、100kg以上エクストレイルが軽く仕上がっている差も大きいはず。

また、「プロパイロット」はフロントスクリーンの単眼カメラで先行車と白線を認識しています。今回は高速道路のため車線をはみ出すシーンも少なく、走行したルートでは両側の白線に加えて、古い合流線が路面に残っている(結果的に3本線になっている)短い区間で「プロパイロット」が解除されることもありましたが、それ以外ではセレナよりもより「使える」ようになっているのは明らか。

ほかにも、プロパイロットの採用でオートフォールド機能も用意され、プロパイロット作動時は高速道路などでの渋滞時でもブレーキを踏まなくても停車するなど、ドライバーの負担軽減はかなり大きいものがあります。

エクストレイルのプロパイロットはメーカーオプションで単独での選択はできず、セットオプションですが、セレナよりも約10万円安くなっていますから、ぜひチョイスしたいところです。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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