まず、乗り心地の進化、熟成ぶりは明らかで、改良前と同様に硬めの足でありながら「芯のある硬さ」が影を潜め、しなやかになっています。それでいながら高いボディ剛性感もあって上屋の余計な動きはなく、連続するコーナーでも正確なハンドリングを披露。
1.4L TSIエンジンと7速DSGの組み合わせも変わっていません。140ps/250Nmというアウトプットも不変ながらも、どことなくエンジンとトランスミッションの加速マナーがより上質(スムーズ)になっている印象を受けました。
パワートレーン由来のノイズなども押さえ込まれている感じがして、動的質感がさらに引き上げられています。ファインチューニングの範囲内かもしれませんが、走りの味わいがさらに磨かれ、進化した機能面も含めてCセグメントの王者にはやり君臨するのはフォルクスワーゲン・ゴルフだと実感させられました。
(文/写真 塚田勝弘)