スポーティ派もファミリーも満足させる「V90 T6 AWD R-Design」の走り

ハードな乗り味なのは間違いありませんが、ボロンスチールと呼ばれる鋼板など、従来よりも超高張力鋼板を20%以上増やしたことによる高いボディ剛性感も確かに伝わってきます。

10年近く前に設定されていたV70/S60などのR-Designにかつて試乗したことがありますが、あまりの硬さに驚いた記憶があります。しかし、V90 T6 AWD R-Designは、ほかの(とくに欧州)メーカー同様に硬さの中にも柔軟さを感じさせる味付けで、ファミリーユースでも十分使える範囲に収まっています。

さて、「Drive-E」と呼ばれる2.0L直列4気筒直噴エンジンを搭載しているボルボ。V90 T6 AWD R-Designの「T6」は、スーパーチャージャーとターボのダブル過給器により320ps/5700rpm、400Nm/2200-5400rpmというスペック。

組み合わされるアイシンAW製の8ATにより、トランスミッションの存在をいい意味で感じさせないスムーズな走りを引き出しています。

ボルボらしく低速域からのピックアップもよく、高速域の伸びもなかなかのもの。これならロングクルーズでも動力性能の面で不満は出ないはずです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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