日本の車載半導体大手 ルネサス エレクトロニクス(ルネサス)は、SUV/トラック分野で中国最大の自動車メーカーである長城汽車と、中国での車載用半導体技術およびソリューションの共同開発に関する戦略的協業について調印したと発表しました。
両社が戦略的協業をはじめるのは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの新エネルギー車および自動運転車向けの車載用半導体技術が中心になる模様です。
今回の協業で両社の共同開発チームが開発作業にあたるのは、
1.新エネルギー車の基幹システム
2.高速かつ堅牢な通信による車載ネットワークシステム
3.次世代車載インフォテインメントシステム
4.自動運転の実現に必要なADAS(先進運転支援システム)
の4分野です。
この4分野のなかでも、新エネルギー車の開発は中国政府の国家戦略となっており、2020年までに新エネルギー車の年間生産・売上台数を200万台までに拡大させ、2025年までに自動車生産・売上に占める新エネルギー車の割合を20%以上まで成長させる方針が発表されています。
今回の提携でルネサスは、長城汽車向けの大きな需要を期待し、長城汽車はルネサスの新エネルギー車や自動運転車向けの半導体技術を導入することを狙っているものと見られます。
(山内 博・画像:ルネサス)