クルマの販売価格は、かつてに比べると高くなっているのはご存知の通り。人気の軽自動車の中には200万円に迫る、もしくは超えるようなモデルも存在します。そういったモデルは軽自動車とは思えないほど上質な仕立てや機能を持っています。
軽自動車の維持費の安さはそのままに、でも上級な装備も……というトレンドがあるからこそ、お高い軽自動車が目立っていますが、その一方で依然としてリーズナブルなモデルも販売されています。
■スズキ・アルト
やはりお手頃なモデルとして頭に浮かぶのは、「アルト47万円」のフレーズが強烈な「スズキ・アルト」ではないでしょうか? 14年12月から販売されている現行モデルは、さすがに47万円という破格ではありませんが、それでも乗用モデルの価格は最安で89万4240円。赤外線レーザーレーダーを用いて前走車や前方障害物を検知して、万が一の事故を予防するレーダーブレーキサポートも2万1600円で装着できます。
さらに、プラットフォームは新開発の「HEARTECT(ハーテクト)」を採用。60kgの軽量化に成功し、その結果、小さなエンジンでも力不足な感じを抱かせないような走りを実現し、燃費も37.0km/Lを記録。
ただし、インテリアは全体的に質素。大人4人が乗れる空間とエアコンなど最低限のものが備わっているのみと非常にシンプル。
■ダイハツ・ミライース
「アルト」と同様に、低価格をはじめとした魅力でもって生活のパートナーとして重宝されてきた「ダイハツ・ミライース」。デビューした2011年は、多くのメーカーが0.1km/Lを競い合う燃費競争を繰り広げており、「ミライース」はエンジンの効率を徹底的に見直すことでモーターなどの飛び道具に頼らずに大台の30.0km/Lを達成したことが話題となりました。
日常生活のパートナーだからこそ、時代背景を大きく受けます。現在、パートナーたるクルマにクルマに求められているものは? それはズバリ、安全性であります。そして、17年5月に登場したばかりの新型「ミライース」は、まさにそこを突き詰めたモデルなのです。
搭載する安全システム「スマートアシストⅢ」は、ステレオカメラによって前走車だけでなく歩行者や車線も検知も可能としたほか、車両四方のソナーによって死角の障害物の検知も行なうものであり、軽自動車としては最新式となります。しかも、全グレードに設定があり、乗用モデルで最も安価なもので車両本体価格は93万9600円です。
(今 総一郎)