トヨタ自動車社(以下トヨタ)は、欧米における環境規制強化に向け、EVの開発に本腰を入れる一方で、世界に先駆けていち早く量産化を実現した水素で走る究極のエコカー「FCV」(燃料電池車)についても、普及促進に向けた活動を活発化させています。
同社は2014年12月に数々の課題をクリアしてFCV「MIRAI」を発売。3分程度の水素の充填で走行距離約650kmを達成するなど、ガソリンエンジン車と同等の利便性を実現しています。
ホンダも2016年3月にFCV「クラリティ・フューエル・セル」のリース販売を開始。
一方、政府は資源の少ない日本において、無尽蔵のエネルギー源「水素」で走るFCVの普及目標として、2020年までに約4万台、2025年までに約20万台、さらに2030年までに約80万台という具体的な販売目標台数を掲げています。
しかしながらその一方で、日本全国の水素ステーションは約90カ所に留まっており、FCVの普及台数もトヨタとホンダ2社で1,800台レベルとなっているようです。
そうしたなか、5月19日にトヨタ、ホンダ、日産を含む計11社※が水素ステーションの本格整備に向けた協業検討のための覚書を締結しました。