そしてタイヤの中央にある2本の溝。これは先ほど耐ハイドロプレーン性能を向上させるために太くしてあることは説明しました。
その横に位置するスリットが切られているミディアムブロックですが、ここのスリット部分は浅溝になっているんですよ。これはブロック剛性をコントロールしてグリップと乗り心地のバランスを取っています。
一方、センターリブは真ん中に細い筋が入っているのですが、これは剛性バランスを取るためのものでしょう。トレッドセンター部の剛性が強すぎるとスムーズな操舵ができないんですよ。特に微小操舵での手応えや応答性という微妙なフィールに影響する部分なんです。ステアリングフィールに対してバランスの良さにこだわっているタイヤなんだろうなと想像できます。
そして内側のミディアムブロックには貫通していないスリットが刻まれていますが、矢印のような特殊な形状によってブロック剛性をアップさせることと乗り心地のバランス、さらにパターンノイズ低減に寄与しているようです。