トヨタ系自動車部品大手のDENSOが4月28日、カーナビなどを手がける富士通テンを連結子会社化すると発表しました。
同社は富士通テンの子会社化にあたり、親会社の富士通が持つ富士通テンの株式55%のうち、41%分を約165億円で取得、出資比率を10%から51%に引き上げました。
トヨタ自動車(以下トヨタ)、DENSO、富士通の3社は、昨年9月の時点で資本構成見直しについて基本合意しており、今回の増資にともない、富士通テンはトヨタグループ傘下に入ることになります。
富士通テンは1972年に富士通のラジオ部門が分離独立。翌年の1973年にトヨタ自動車とデンソーが資本参加し、トヨタは35%を保有しています。
DENSOは自動車向けICT(情報通信技術)関連製品を手がける富士通テンの子会社化により、先進運転支援システム(ADAS)や、自動運転技術の開発強化を目的にしており、同日には東芝との連携強化を併せて発表するなど、自前主義に捉われず、必要な分野では外部企業と積極的に手を組む姿勢を鮮明にしています。
トヨタが2020年頃の実用化を目指している自動運転車に加え、ネットにつながるコネクテッドカーやカーシェアなど、自動車分野では新たな潮流が加速しており、これらの対応に向けた企業間の連携がますます活発化しそうな状況となっています。
(Avanti Yasunori・画像:DENSO)
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