試乗の順番としては2.0リッター車の前に1.6リッターに乗ることにしました。比較するとパワー感に劣ってしまうのは当然ですから、ベーシックなスバルXVという位置付けで試乗することにしたのです。
まず、意外だったのは出足に不満を感じないこと。最大トルクは148Nmにとどまる1.6リッターエンジンですから1.4tの車重を引っ張ったり、大径タイヤを回したりするのに余裕がないかと想像していましたが、まったく問題ありません。その理由のひとつは、最終減速比の設定。2.0リッター車の3.900に対して4.111とローギアード化されています。ただし、そうした影響もあって燃費性能は1.6リッターのほうが2.0リッターに劣るという珍しいスペックになっています。(1.6リッター:16.2km/L、2.0リッター:16.0~16.4km/L)
発進加速のイメージのまま余裕を持って加速していくのですが、いったん速度が上がった状態からアクセルオフで減速、ふたたびアクセルを踏んでいくといったシーンでは小排気量ゆえのトルクの細さというネガが顔を出します。具体的には、障害物を避けようとアクセルオフからステアリング操作を行ない、もとの速度に戻そうと、アクセルを少しだけ踏み足すような操作をしたときの再加速に元気を感じないのです。