【新型スバルXV試乗】フルモデルチェンジで設定された1.6リッターで走りは十分か?

これがインプレッサ1.6のような実用車であれば、まったく不満がないといえる性能なのですが、新しいボディカラーとして用意された「クールグレーカーキ」や「サンシャインオレンジ」が想起させるアクティビティからすると力不足を感じてしまうのです。付加価値商品という位置付けのSUVとしてのプラスアルファ感には少々欠けるパワートレインといえるでしょうか。

装備面で1.6リッター車と2.0リッター車の差は最小限ですが、ステアリング部のスイッチ操作でパワートレインのキャラクターを変身させる「SIドライブ」は2.0リッター車だけの装備。もし、1.6リッターエンジンにもSIドライブが備わり、シチュエーションによって「Sモード」を任意に選ぶことができれば、SUVらしい走りを感じることができるかもしれません。

なお、アクセルを全開にすれば性能をフルに引き出した走りができますから、ここで指摘しているのはアクセルをちょっと踏んだときのトルク感の話。逆いえば、そのくらいしか排気量の小ささを感じることがない仕上がりとなっているのが、新型スバルXVの1.6リッター車なのです。

●SUBARU XV 1.6i-L アイサイト主要スペック
車両型式:DBA-GT3
全長:4465mm
全幅:1800mm
全高:1550mm
ホイールベース:2670mm
車両重量:1410kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB16
エンジン形式:水平対向4気筒DOHC
総排気量:1599cc
最高出力:85kW(115PS)/6200rpm
最大トルク:148Nm(15.1kg-m)/3600rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:16.2km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:225/60R17
メーカー希望小売価格(税込):224万6400円

(写真:門真 俊/SUBARU 文:山本晋也)

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この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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