新型スバルXVの走りは「X-MODE」も加わってインプレッサとどう違う?

スバルXVは、インプレッサから前後サスペンションをスペーサーにより嵩上げし、ロードクリアランスが確保されていますが、その分、気になるのはコーナーでのロール(傾き)が大きくならないかという点です。

ダンパー、スプリングのセッティングはXV専用で、インプレッサよりもソフトにすることで乗り心地を良くし、コーナーでのロールを抑えるためスタビライザーを強化。

新型XVが採用する「SUBARU GLOBAL PLATFORM」は、SUVパッケージの最適化を最大の目的としていて、具体的には下記の3つが掲げられています。

・ロール特性とロール剛性:SUVのロールセンター高を最適化
・リヤのロールステア改善
・SUV系の大型スタビライザーの直付け

足まわりを担当した第一技術本部 シャシー設計部 主査の井本昌志氏によると、とくに、ワインディングなどでの切り返しでSUV特有のフラフラする挙動がないそうで、インプレッサと遜色ないレベルを確保。危険回避時にも威力を発揮し、他メーカーのSUVと比べても大きなアドバンテージとのこと。

今回の試乗(撮影)では、クローズドコース内とはいえ、雪上をノーマルタイヤで走るという普通はあり得ない状況下でしたので、乗り心地やハンドリングなどを判断するのは無理でしたが、圧雪路や轍ができた雪上でもボディが揺すられることなく、スムーズに走らせられることが確認できました。


なお、雪上でのノーマルタイヤというあり得ない状況下ですが、「X-MODE」の威力もあってか圧雪路や轍の多い雪上であれば横滑り防止装置も作動することなくスムーズにスタートできます。これならスタッドレスを履けば「X-MODE」も加わったことで本格SUVとして新型スバルXVは使い倒せそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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