「テレマティクス保険」は、「走行距離連動型(PAYD:Pay As You Drive)」、「運転行動連動型(PHYD:Pay How You Drive)」に大別されます。前者は走行距離が短ければ安く、長ければ高くなり、後者は安全運転であれば安く、「急」が付くような危険な運転が多ければ高くなります。
日本で初となるスマホを活用した「テレマティクス保険」が損害保険ジャパン日本興亜から発表されました。
運転診断結果に応じて保険料が最大20%割引となる「運転行動連動型」の「テレマティクス保険」で、対象は新たにクルマを所有するなど前契約がなく、損保ジャパン日本興亜での新規契約の保険料となります。
なお、同商品に対応するスマホ向けアプリは2017年8月から提供が開始され、年内に販売を開始する予定とのこと。
どうやって保険料が算出されるのでしょうか。2016年1月から提供されている個人向けスマホ用カーナビアプリ「ポータブルスマイリングロード」で収集された走行データをもとに、同社独自のアルゴリズム、データ・クレンジング技術などの先進技術を活用し、安全運転度合いを分析して保険料(割引率)を算出するそうです。
初めてクルマを所有するドライバー向けということになりますが、損害保険ジャパン日本興亜がこの保険を導入した狙いは何でしょうか?
同社では「最近はクルマを所有せずに、レンタカーやカーシェアリングなどを利用するユーザーが若年層を中心に拡大しています。しかし、安全運転の実績を持ちながらも、初めて自動車保険に加入する場合は、保険料が高額になるケースが多く、その負担が自動車の所有を控える理由のひとつとされています」と背景を分析。新たな顧客を獲得する有効な商品と捉えているようです。
同商品の割引適用には、特殊な専用機器は不要で、アプリをダウンロードしたスマホがあればOK。対象となる人は無料でお試しできるようですから検討する価値がありそうです。
(塚田勝弘)
【関連サイト】
ポータブルスマイリングロード
http://www.sjnk.jp/kinsurance/smilingroad/pc/