「最後のロータリー」最終型マツダRX-8のMTモデルに試乗!(その1)【等身大インプレ】

ロータリーエンジンとご対面とばかりにボンネットを開けると、一面立派なカバーで覆われていてエンジン本体を見ることができません(泣)。そこで、カバー下部に2ローター式のロータリーエンジンが、フロントミッドに搭載されている様子を思い浮かべます。

エンジンは、ターボではなくNAを採用。サイド排気ポートを採用することでパワーと燃費性能が向上し、215ps/7450rpm、22kg・m/5500rpmを発揮するとともに、カタログ燃費も10.0km/lと大台に到達しました。またカバー両端から垣間見える3点式タワーバーが、とても頼もしく感じられました。

運転席に乗り込もうとフロントドアを開けると、ドアの長さは4ドアと2ドアクーペの中間ほど。ホールドの良いフロントシートに乗り込むと、着座位置もセダンとスポーツカーの中間の高さで、個人的には大好きなポジション。

また173cmの筆者に合わせた状態で、観音開きのリアドアを開けてリアシートに乗り込むと、程よい空間のリアシートに収まることができます。これも個人的には、長距離ドライブでも窮屈に感じないレベルで、ファミリー利用でも実用的なことがわかりました。

ちなみに観音開きのリアドアは、フロントドアを開けた状態でないと開くことができません。普通のセダンに慣れた方からすると特異な形状かもしれませんが、筆者は長らく2ドアクーペを5人家族で愛用してきたので、よくぞこんなにも凝ったリアドアを具現化したものだと感心しました。

いよいよクラッチを踏んでスタートボタンを押すと、ロータリーエンジンに火が入ります。アクセルを煽ると、「シュル〜ン」とレスポンス良く滑らかに回転を上げる感じ。それはV8エンジンの精密機械のような感触とも、電動モーターの鋭利な回転とも異なるもの。アクセルを煽って「おむすび型」のロータリーの回転運動を思い描きながら、静かで滑らかなロータリーエンジンの鼓動を感じておりました。

 次は、街中と高速走行編に続きます。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

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http://3a.as-books.jp/books/info.php?no=NMS20030524