2017年シーズンのF1ドライバーラインナップや新車発表スケジュール、そして新規定も決まりシーズンの開幕が刻一刻と迫ってきました。
新規定って、複雑なことも多くなかなか覚えられないですよね(チームとドライバーを覚えるのは得意なのですが……)。そんな時は2月2日(木)発売の「F1速報2017オフシーズン情報号」を見て、しっかりとおさらいしましょう!
■新テクニカルレギュレーションでどう変わる? F1のカタチ
幅広く、迫力のあるスタイルに変身するといわれている2017年のF1マシン。まだ、各チームともニューマシンの姿はベールに包まれていますが、レギュレーションを読み解くとおおまかな予想図が見えてきました。
F1マシンはレギュレーションに大きな変化がない場合、3年経つと6秒速いマシンになります。そうなると「安全性が損なわれる」という危惧が大きくなり、一定のインターバルでスピードを制御するレギュレーション変更が導入されてきました。
ところが、今回のレギュレーション変更はその逆を行きます。ボディーワークやタイヤの規定を変更することで4秒、すなわち2年分の技術進化に相当するスピードを、あらかじめ与えようというのです。
見た目だけでなく、実際に速いマシンを走らせることで、F1の魅力を向上させるのが、ルール統括側の狙いだろうと本誌は推測しています。
スピードを実現するキーワードは「ワイド化」。スピード抑制のため車両の最大幅を1800mmに縮小したのは1998年のことでしたが、17年型は20年ぶりに最大幅2000mmのワイドボディになります。
2016年までノーズ先端の位置は前車軸(ホイールセンター)の前方最大1000mmに定められていましたが、17年のレギュレーション変更では1200mmに。200mm長くなり、デザイン規定がさらに細かくなります。
リヤウイングは2016年までに比べて幅広になり、低い位置に規定されます。昨年までの規定は、後続車への気流の影響を抑えるべく09年に導入されました。ディフューザーは高さが引き上げられ迫力が増します。
車体もタイヤもワイドになれば、どう努力してもそのぶん重量は増えてしまいます。そこで、16年までと同じ燃料では苦しいだろうという配慮から、レース中の燃料使用量は5kg(5%)増量され、105kg使えることになりました。
タイヤ幅は245mmから305mmに拡大。接地面積が増える分、接地荷重は分散されますが、16年までの大きな横力が発生するのは事実で、過酷な条件にさらされます。
この他にも、サスペンションや空力、パワーユニットにも変更があり、見た目も速さも本当に変わってくるのでしょうね。本誌では、とっても分かりやすい解説と目で見て分かる図面付きなので、メカ音痴な私でも理解することができました。
スピードがアップすることはファンとしては嬉しいですが、その分ドライバーに今まで以上のリスクが伴ってくるでしょう。大きな事故が起こらないことを、切に祈るばかりです。