専用フロントマスクや専用18インチアルミホイール、専用スポーツサスペンションなどからなる「R-DESIGN」だけでも十分にスポーティですが、そこに最高出力を10ps、最大トルクを40Nm増強する「ポールスター・パフォーマンス・ソフトウェア」、「ポールスター・パフォーマンス・エキゾーストセット」を追加することで、ディーゼルながら迫力あるエキゾーストノートを堪能できます。
この「ポールスター・パフォーマンス・エキゾーストセット」により、公式にアナウンスされているわけではありませんが、さらに出力も少し上乗せされている可能性もあるそうで、S60/V60の真性ポールスター仕様に近い世界観、走りが楽しめるというのが魅力です。BMWでいうところのM社による「M Performance Automobiles」のような仕様といえそう。
気になる走りは、元々V40はトルクフル過ぎるといっていいほどだけに、ソフトウェアの導入によりパワーアップされた200ps/4000rpm(+20ps)、440Nm/1750-2250rpm(+40Nm)という分厚いトルクを備えたパワーは、強烈な発進・加速性能を披露してくれます。
ボルボのディーゼルエンジンの中でもV40はXC60などと比べると、エンジンルームとの距離が近いせいかサウンドはやや大きめに聞こえてきますが、「D4 R-DESIGN POLESTAR EDITION」はエキゾーストセットにより、甲高い高音ではありませんが、中低音の響きがよい意味で勇ましく、よりスポーティになっています。また、R-DESIGNですから足まわりは引き締まっていて、硬質な乗り味も印象的。
圧倒的なトルク感で加速させる独特の走りはディーゼルそのものですが、そこにスポーティなサウンドや足まわりを加えた仕様は、日本では希有な存在といえそうです。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)