雪上で再確認、スバル・新プラットフォームの安心感はバツグン!

今回の雪上試乗会では、スバルの全AWDシステムを乗り比べすることができました。

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レガシィ、レヴォーグ、WRX系、そしてインプレッサと代わる代わるステアリングを握ります。たしかにAWDシステムによる違いというのはありますが、それ以上に大きな差を感じたのはプラットフォームの世代差でした。

こんなことをいうと身も蓋もないのですが、インプレッサの新世代プラットフォーム「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」の安心感は別格です。

スバルAWDシステムの違いというのは、主にコーナーの進入時など曲がり始めに感じる部分が大きいのですが、そうした旋回時の挙動や安心感といった面では新世代プラットフォームが持つアドバンテージのほうが大きく感じたのです。

実際、それなりに整備された雪上(といってもアイスバーンもありました)を法定速度プラスα程度の速度で走る分には、トラクション性能に優れたAWDでなくとも、いまどきのスタッドレスタイヤを履いていれば問題なく走ることができます(今回の試乗車両は、すべてブリヂストンのスタッドレスタイヤを履いていました)。

そこでFWDのインプレッサでも同じコースを走ってみたのですが、FWDだから不利という感じもありませんし、トラクション不足も感じません。むしろ四輪の接地感が勝っているので、駆動方式を意識することなく安心して乗れるという印象のほうが強かったのです。

そして、こうしたインプレッサの走りを知ると、レガシィやレヴォーグはSGPを採用する「次世代型まで待ち」が正解とさえ思ってしまうのです。キャビンのゆったり感やターボエンジンの加速などインプレッサにない要素も持つので、横並びに比べることはないでしょうが、それぞれのキャラクターをSGPの上で展開すると、どこまでレベルアップするのか期待は高まります。

雪上というコンディションは、SGPの仕上がりがそれまでのシャシーに対して感覚的には圧倒していることを強調したのでした。

(写真:前田 惠介/門真俊 文:山本晋也)

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この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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