舟橋さんが初めてオートサロンに車両を展示したのは、16年前だといいます。そして、その頃はまだ学生だったというのです。
学生でオートサロン? と不思議になりますが、舟橋さんの出身校を聞けば納得。東京オートサロンに学生が製作したカスタムカーを展示することで、おなじみとなったNATS(日本自動車大学校)の4期生で、カスタマイズ科で学んでいたというのです。
今回のカスタムカーコンテストではNATSの製作したクルマは残念ながら選ばれませんでしたが、卒業生が最優秀賞に選ばれたことを「先生たちも喜んでくれました」と舟橋さん。カスタム業界で活躍するために学び、結果を出したというわけです。
そもそも舟橋さんがカスタムカーの業界に入ったのは、学生時代にオートサロンに出展した際に近くにいたビルダーの方と知り合い、そのガレージに入ったことに始まるといいます。まさにオートサロンで育ったビルダーが、頂点を極めたのです。
35周年の東京オートサロン、それだけ歴史を重ねてきたということを実感する出来事でした。
(写真と文 山本晋也)