欧州の自動車アセスメント EuroNCAP(ユーロ・エヌキャップ)は、2016年に衝突試験を実施したモデルの中で、カテゴリーごとの優秀車を選ぶ「Best in Class」を発表しました。
各カテゴリーの優秀車は、ファミリーカーはトヨタ「プリウス」、小型ファミリーカーはHyundai Motor「アイオニック(Ioniq)」、小型オフロードカーは独VW「ティグアン(Tiguan)」が選ばれました。
高級車のカテゴリーでは、衝突試験を実施したモデルが「メルセデス・ベンツ Eクラス」だけになったため、Best in Classには選ばれませんでした。
EuroNCAPでは2016年から、自動緊急ブレーキの歩行者を検知する試験が追加され、同機能を標準装備もしくはオプション設定するモデルが増えています。EuroNCAPでプリウスは、この試験を最初に受けたモデルになりました。
プリウスは、安全支援パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備している点が高く評価され、Best in Classに選ばれました。
なお、Best in Classは標準装備での評価が基本ですが、小型車では安全機能をオプション化して車両の基本価格を安くすることがよくあります。そこでEuroNCAPでは2016年から、安全支援パッケージを装備したモデルと装備していないモデルの両方を試験し、二つの評価が得られるようにしています。
この点にも消費者団体によって実施されているEuroNCAPの特色が現れています。
(山内 博・画像:EuroNCAP)