富士重工業 航空宇宙カンパニーの半田工場では、ボーイング777、787の「中央翼」をはじめ、防衛省向けのP-1哨戒機、C-2輸送機の中央翼組立も行われています。
787用の部品を収めたコンテナは陸送ができないため、工場近くの亀崎港からセントレアに船で輸送され、巨大な鯨のような形をしたドリームリフターでアメリカのノースカロライナ州にあるボーイングのチャールストン工場に運ばれているそうです。
なお、777用の中央翼は、亀崎港から名古屋港まで海上輸送され、その後外洋船に積み替えられ、西海岸のワシントン州エバレット工場に運ばれます。
ドリームリフターへの部品の積み込みは、富士重工業のほか、三菱重工、川崎重工の担当分も含め約4時間もかかるそう。
運良くその積み込み風景を遠くから少し見学できましたが、航空機の後部がガバッと大きく開き、ゆっくりと閉じていく姿、そして部品を運ぶ巨大なカーゴローダーには驚かされました。
さらにセントレアでは、ボーイング787ドリームライナー(ZA001号機)の見学もできました。この機体は飛行試験機として製造されたもので、機体の35%が中部地域で製造されていることからボーイングから中部国際空港に寄贈されました。
なお、2017年度下期には、セントレア内にZA001号機を屋内展示できるスペースを含む複合商業施設を開設予定としていて、新たな人気スポットになりそうです。
(文/塚田勝弘 写真/ボーイング、富士重工業)