2017年1月19日、WRC(世界ラリー選手権)・モンテカルロにトヨタが帰ってきます。 トヨタは過去にWRCに年間参戦し、’93, 94年にはセリカでメイクスタイトルを制覇している日本のラリー全盛期の先駆けでした。
80年代序盤より本格参戦を始めたトヨタを筆頭に、スバル・三菱・マツダ・日産・スズキ、ダイハツと、ほとんどの日本のメーカがWRCを舞台に世界中のメーカーと鎬を削ってきました。
トヨタはモータースポーツ活動をWRCからF1に転換したのでラリーからは’99年に撤退します。そのような経緯もあり、トヨタのWRC復帰はホンダのF1復帰と同等、世界ではそれ以上の期待で熱望されています。
その期待に応えるようにTGRFではピット裏(Aパドック)の中央にラリーイベント会場が作られ、また会場のあちこちでラリー競技を行ったり、サプライズで来年用のWRCマシン(テストカー)迄お披露目する力の入れようです。
そんなイベント会場では、ラリーのコドライバー体験として、全日本ラリー選手権に参戦ドライバーによるラリーカーの同乗走行が行われました。
排気量や駆動方式別に分かれる各クラスのチャンピオンや、上位成績のドライバーのテクニックを目の当たりに出来る機会です。
という訳で、ライターもラリー車に乗せて頂きました。今回割り当てられた車はトヨタ86、ドライバーは勝田貴元選手。
貴元選手はレーシングカートを経て全日本F3選手権でランキング2位を獲得後に転身した、ラリー界では異色の経歴を持つドライバーです。
2014年に全日本選手権に参戦すると2戦目でクラス優勝。昨年も1勝を挙げ、今年はTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムでフィンランドを拠点にトレーニングやフィンランド国内選手権・ヨーロッパ選手権への参戦を行いました。
なぜ表記が名前かと云うと、貴元選手の父は全日本最上位クラス、今年のチャンピオン勝田範彦選手、祖父はWRC最初の日本人優勝者で、現在は名門LUCKチームと新城ラリーを支える勝田照夫氏なのです。
というラリー一家で育った今や日本期待のホープ。勝田選手と書くと誰だか判らないので、以降名前で表記します。