国土交通省は12月1日、日本初となる11車種の対歩行者自動ブレーキの評価を公表しました。評価試験での最高得点はマツダ アクセラが獲得しました。
今回、同省が公表した対歩行者自動ブレーキ評価は、平成7年から行っている自動車アセスメントの一環として今年度の平成28年から新たに加えられたもので、国産乗用車11車種の対歩行者自動ブレーキ評価を実施しました。
公表された対歩行者自動ブレーキ評価の結果を得点順(25点満点)に並べると次の通り。
1.マツダ アクセラ:24.5
2.スバル フォレスター:23.5
3.スバル インプレッサ:22.9
4.スバル レヴォーグ/WRX:22.5
5.トヨタ プリウス:22.1
6.スバル レガシィ:22.0
6.レクサス RX:22.0
8.レクサス GS/GS F:21.9
9.トヨタ クラウンアスリート/ロイヤル/マジェスタ:21.3
10.スズキ イグニス:20.3
今回の評価は、歩く速度で車の前方を横断する人形に対して、車を10km/h~60km/hの速度で複数回直進させ、横断する人形を検知して停車するまでの距離をメインに、衝突の回避・減速量に応じて点数を計算しました。
今回、同省が対歩行者自動ブレーキ評価を公表したのは、日本国内の交通事故実態では、①死者数の約37%を歩行者が占めて最多となっていること、②交通事故死者数が減少しているなかで、歩行者の死者数減少幅が小さいこと、を重視したものと見られます。
公表された評価は、一般ユーザーが車種を選択する際に大きな指針となるもので、今後評価対象の車種をどこまで広げるか、特に輸入車を評価の対象に加えるかに注目が集まっています。
なお、対歩行者自動自動ブレーキが検知する対象は、あくまでも歩く速度で横断する人形であり、歩行者が急に飛び出すようなケースは評価対象になっていないので、現状では自動ブレーキを過信することはできません。
(山内 博・画像:国土交通省)