新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)、日産自動車、Nissan North America, Inc.、商社の兼松は、カリフォルニア州政府とEVgoの協力を受けて、米カリフォルニア州北部都市圏で電気自動車(EV)の行動範囲を拡大する実証事業「DRIVE the ARC」を11月14日から開始したと発表しました。
本実証事業は、充電インフラに不安がある都市間を繋ぐ幹線道路沿いの20カ所以上に50基の急速充電器を設置したうえで、急速充電器の位置をEV利用者に案内する誘導サービスシステムを提供し、EVの行動範囲拡大を目指します。
米・カリフォルニア州は、自動車メーカーに対してEVなどの販売を義務付けるZEV規制や、EVには優先レーンの通行を許可する法制を施行する環境先進州です。それでもEVの利用者には、EVの充電切れを心配してEVでは遠出しないというEV特有の心理的不安(Range Anxiety)があり、EVの活用が近距離利用に限定されてしまう原因になっているといわれています。
そこで、今回の実証事業では、充電切れを心配するEV利用者の心理的不安を解消して、EVの行動範囲を拡大することに取り組みます。
NEDOでは、本実証の成果が他の地域へ波及し、世界各地のEV行動範囲が広がることで、EV市場が拡大することに期待しています。
(山内 博・画像:NEDO)