ノート「e-POWER」がハイブリッドと名乗らなかったワケは?

そもそも、現在人気のハイブリッドカーのほとんどは、あくまでエンジンが主役でモーターは脇役。ガソリン消費量を抑えるためにエンジンを小型化する一方で、発進時などエンジンが心許ない場面でモーターがアシストすることで、動力性能と燃費性能を両立させています。

「ノートe-POWER」もエンジン(79ps/10.5kgm)とモーター(109ps/25.9kgm)の両方を搭載する点は共通。ですが、エンジンは駆動用モーターを動かすために必要な電力を賄う発電機であり、モーターがタイヤを動かしている点が決定的に異なります。その結果、加速の滑らかさや走行時の静粛性などは向上し、電気自動車(EV)に近い感覚に仕上がっています。

%e9%96%8b%e7%99%ba%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%83%bc

すでに日産は「リーフ」と「e-NV200」など電気自動車を次世代エコカーとして普及させようとしていますが、当初から充電インフラと航続距離がネックとなることを予想しており、その解決策のひとつとしてこの「e-POWER」の開発は行なわれたと言います。

実際、「ノートe-POWER」は、充電の必要は無く、ガソリンを給油するだけとお手軽。電気自動車の魅力はそのままに弱点を克服していることから、慣れ親しまれている“ハイブリッド”というバッジではなく、一歩先を行くエコカーというニュアンスを込めて「e-POWER」と冠したと思われます。