トヨタ、ポーランドでハイブリッド用部品の現地生産を開始。EUでのハイブリッド車の生産体制を強化

トヨタは、欧州のトランスミッションおよびエンジン生産拠点であるポーランドのトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ポーランド(Toyota Motor Manufacturing Poland Sp.zo.o:TMMP)で、2018年からハイブリッド用トランスアクスルの生産を開始すると発表しました。

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ハイブリッド用トランスアクスルは駆動系最重要部品で、トヨタが欧州で生産しているハイブリッド車には、日本で生産したハイブリッド用トランスアクスルを輸出していますが、2018年からはTMMPでの生産に移管することになります。

当面TMMPでは、欧州で販売するオーリス・ハイブリッドとオーリス・ツーリング・スポーツ・ハイブリッドに搭載するトランスアクスルを生産しますが、今年末には欧州で販売開始される新型クロスオーバー「C-HR」のハイブリッド車にも、TMMP製トランスアクスルが搭載される予定。

2015年8月にハイブリッド車世界累計販売が800万台に達し、1000万台超えも目前になっており、今回のTMMPでのハイブリッド用トランスアクスル生産開始で、ハイブリッド車の普及、世界標準化への体制を強化する構えです。

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TMMPは2003年に開所以来、トヨタの駆動系部品のマザー工場である衣浦工場からの技術移転を受けて生産技術を磨いてきました。TMMPのあるポーランドは欧州の中央に位置し、欧州全域へ製品を供給するのに有利なポジションにあります。

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一方、欧州のエコカー市場では、最大手のVWがディーゼル不正問題で電気自動車(EV)へエコカーの軸足を移行させざるを得ない状況で、ハイブリッド車が弱いといわれている欧州エコカー市場の今後の動向が注目されます。

(山内 博・画像:トヨタ)