プラグインハイブリッドシステムは、まず嵩張るリチウムイオンバッテリーを後席下、ガソリンタンクを荷室奥側下に配置。9.2kWhの大容量を誇るバッテリーをはじめ、最新の2.0L直列4気筒BMWツインパワーターボエンジンに、8速ATと一体化された高出力電気モーターを組み合わせ、システムトータルの最高出力は240kW(326ps)、最大トルクは500Nm(51.0kgm)に達します。
0-100km/h加速は、巨体を軽々と加速させる5.4秒(ヨーロッパ仕様車値)で、3.0Lターボエンジン車を超える動力性能を実現。また、電気モーターのみでの走行の場合、42km(JC08モード)までの走行が可能で、速度域も140km/hまでカバーするといいますから日本での日常使いからEV走行のみでまかなえるシーンも多そうです。
充電はブレーキ時や下り坂での運動エネルギーを回収し、走行中でも100%まで充電することが可能。さらに、全国約8,500基の提携充電ステーションにて1年間無料で充電が可能なBMW専用の公共充電サービス「ChargeNow(チャージナウ)」も車両に付帯します。なお、自宅での充電時はEV専用充電コンセント(車両に付属の普通充電ケーブルを利用)、または「BMW iウォールボックス・ピュア」から充電(200V/15A)することが可能で、約4時間で満充電となります。
走行モードは、モーターとガソリンのバランスのいい走りが可能で、80km/hまではモーター走行が可能な「AUTO eDrive」、140km/hまでのモーター走行に対応する「MAX eDrive」、バッテリーを減らさないようにできるほか、エンジンを回すことで100%までチャージできる「Battery Control」を用意。
また、気になる居住性は7シリーズにふさわしい後席スペースが確保されているほか、積載性も荷室容量420Lを確保するなど高い実用性が提供されます。さらに、荷室フロアの後端部を折りたたみ式とすることで、背の高い荷物を収納する際にはラゲージフロアを低くすることが可能で、高い機能性と利便性を実現。
さて、気になる価格は「BMW 740e iPerformance」が1169万円、「BMW 740e iPerformance M Sport」が1240万円となっていますが、これは既存の740iの1225万円、740i M Sportの1296万円よりも安い「戦略価格」になっています。
(塚田勝弘)