ロングノーズ&ショートデッキのスポーツカーのようなフォルムが特徴のF-PACEだけに全長はライバルよりも約50〜100mm長く、全幅も最もワイドになっています。
クラス最長のホイールベースと大きなボディの恩恵は、ダイナミックな外観だけでなく、とくに後席のフットスペースの広さに直結。上記のライバルよりも余裕は明らか。全高の余裕を活かして後席の頭上空間も十分に取られています。
荷室容量は通常時508L(本国仕様はパンク修理キットにより650L)で、SPACE(スペース)からも由来する車名の「F-PACE」の名に恥じない広さを確保。
エンジンは、180ps/430Nmの2.0Lディーゼルターボと、340ps版と380ps版を用意する3.0L V6スーパーチャージャーを用意し、8ATとの組み合わせになっています。
ライバルは、2.0Lガソリン(184ps版、245ps版)、2.0Lディーゼル、3.0L直列6気筒を揃えるBMW X3のエンジンラインナップが最も充実していますが、F-PACEのディーゼル、ガソリンはスペックもフィーリングもトップクラスの魅力を備えているといえそう。
最後発のF-PACEがライバルに挑むため、性能面も使い勝手などの面でもリードするのは当然でしょう。もし物足りない点を探すなら、インパネの質感がもう少しに感じるのと、10.2インチタッチ式ディスプレイの操作感の熟成不足あたりくらいでしょうか。
(文/写真 塚田勝弘)