約800万円のロードスターに筑波で試乗!? グローバルMX-5カップカーは2リッター左ハンドル!

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NC型で2015年までロードスターパーティレースIIに参戦していた堀田東選手は、

「国内仕様のND型のNR-A車両に比べてやはりパワフル。ボディ剛性がしっかりしていて、好感がもてます。すべての挙動がダイレクトで、ミスに寛容ではないけれど、それをクリアしていくのも楽しい」

とかなりメーターが上がっています。

スーパー耐久選手権に参戦している井尻薫選手は

「スタートからレーシングカーとして作られているからフレーム剛性が高いのが印象的でした。タイヤもワンメイク、電子デバイスも少ないので、セオリー通りの乗り方でどこまで速く走れるのか、本当にピュアなドライバーのスキルを競えるレースになりそうです。スプリントとしては長丁場のレースとなるのでタイヤの管理などの技術も問われそうですね」

とこのマシンで走りたいオーラが出ています。

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こちらもスーパー耐久選手権に参戦中の小泉和寛選手は

「来年からレースが始まるけれど、初年度はデータがないのでセットアップのスキルも高いドライバーとチームがわかると思う。早くクルマを手に入れ、あわよくば2台体制などができるチームがあれば、かなりのアドバンテージになるんじゃないかな」

とすでにレースモードに入っているようにも思えます。

SUPER GT選手権などで活躍の檜井保孝選手は

「なにしろ、世界一になれる可能性があるというのがイチバン響きました。このレースに参戦し好成績を残すと、他の国の選手と一戦交えることができるというのは魅力的です。グローバルな舞台で戦えるチャンスというのはなかなかありませんから」

と、その魅力はマシンそのものだけではなく、国内レースの中では特徴的なシステムもフックになっているようです。

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このほか

「2リッターのNCから乗り換えるとなると、1.5リッターのND型NR-Aは悩ましかった。同じ2リッター同士で比較するのはTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceの参戦車両となる。今回試乗してみて、こちらはパワーもあり動きもダイレクトで、NR-Aとも、86ともレーシングカーとしての成り立ちの違いを感じた」

「実際に始まってみないとわからないが交換部品の頻度などを考慮すると、86/BRZ Raceよりもコストがかからないような気がする」

などの意見も聞かれました。

総じて好印象で終わった試乗会。2017年からスタートとなるレースは国内5戦、そして戦績上位ドライバーは、マツダレースウェイ・ラグナセカ(米国カルフォルニア州モントレー)で開催予定の世界一決定戦への出場権を得ます。

(文・写真:古川教夫)

この記事の著者

古川教夫 近影

古川教夫

1972年4月23日生。千葉県出身。茨城大学理学部地球科学科卒。幼稚園の大きな積み木でジープを作って乗っていた車好き。幌ジムニーで野外調査、九州の噴火の火山灰を房総で探して卒論を書き大学卒業。
ネカフェ店長兼サーバー管理業を経て、WEB担当として編プロ入社。車関連部署に移籍し、RX-7やレガシィ、ハイエース・キャピングカーなどの車種別専門誌を約20年担当。家族の介護をきっかけに起業。福祉車輌取扱士の資格を取得。現在は自動車メディアで編集・執筆のほか、WEBサイトのアンカー業務を生業とする。
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