豊田自動織機は、日本初の2.5トン積 燃料電池フォークリフト(FCフォークリフト)をトヨタL&Fカンパニーを通じて今秋から販売開始すると発表しました。
FCフォークリフトは、稼動時にCO2・NOxを排出しない環境性能と、わずか3分程で燃料の充填が完了する利便性というメリットを持っています。
このFCフォークリフトを開発した豊田自動織機では、これまで豊田合成・北九州工場、関西国際空港、周南市地方卸売市場で実証実験を重ね、CO2削減効果などを検証してきましたが、今回いよいよFCフォークリフトを本格的に市場投入することになります。
新発売のFCフォークリフトでは、トヨタの燃料電池自動車「MIRAI」と同じ燃料電池セルを使用し、セルの積層枚数を減らしてフォークリフト専用FCシステムを構成しています。水素タンクの圧力は35MPaで、稼働時間は8時間となっています。価格は税抜きで1,400万円です。
私は、豊田自動織機が2014年5月の「エコ&セーフティ神戸2014」でFCフォークリフトの試作車を展示した際に取材しました。上の写真は、その際の試作車です。試作車の床下に配置されているFCスタックの大きさは弁当箱を大きくした程度の大きさで、予想外のコンパクトさに驚いた記憶があります。
展示された試作車と今回の市販車の違いは、外部給電の電圧がシステム電圧の48Vから、AC100V(1kW×15時間)に変更されている点で、外部給電の使い勝手を考慮して変更されたものと思われます。
(山内 博・画像:豊田自動織機)