ヴォクシー/ノアG‘sが全高15mmダウンで得た走りとは?

ほかにも、専用剛性アップ&フロア下空力パーツにより操縦安定性が磨かれているそうですが、走りの印象は見た目どおりかなり硬派なもの。

足まわりは硬めに引き締められていて、コーナーでのロールも抑制され、路面にピタリと吸いつくような動きはミニバン離れしています。

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それだけでなく、狙ったラインを外すことなく走れるうえに、ステアリングを戻していった際のボディの揺れも抑えられていますから、慣れてくると背の高いミニバンとは思えない安定感を披露してくれます。

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そのぶん、路面の凹凸を素直に伝えるような、上下の動きで跳ねるような乗り心地になるのは仕方ないでしょう。

「上質な乗り味」を目指しているそうですが、あくまで「チューニング系モデルとして」という条件付きなのは間違いなく、ファミリーユースとして許容できるかは人により異なるとしても、メーカー純正によるミニバンとしてはなかなかハードだなという印象を受けました。

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硬めの乗り味はサスペンションだけでなく、215/45R18サイズのブリヂストン・ポテンザRE050Aによるものもあるでしょう。なお、ホイールはエンケイ製の7J×18の専用アルミホイールを装着。

それでも、ベース車のヴォクシー/ノアは乗り心地、操縦安定性のバランスに秀でていて、ライバルに対してリードしていると思わせてくれる点ですから、「G’sだからこれくらい当たり前でしょう?」と織り込み済みなら乗り心地もしなやかに感じるでしょうし、もっと攻めてもいいかも、と感じさせるかもしれません。

価格はヴォクシーZS G’s、ノアSi G’sともに311万9237円で、2.0Lガソリン車のみの設定になっています。

(文/塚田勝弘・写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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