元初代プリウス開発者が精査した三菱自動車の開発実態は?

報告書によると、下記に列記した原因/背景の根本まで掘り下げて分析した結果、「MMCの経営陣及び開発本部の幹部による開発現場に対する関心が低く、開発本部の各部署も自分たちの業務にしか関心を持っていない」と指摘しています。

・性能実験部、認証試験が燃費の責任を負う仕組み
・開発工数が慢性的に不足
・性能実験部が「できない」と言えない風土
・法規違反に対する意識が希薄
・不正行為が長年にわたり改められない
・技術的議論が不十分なまま燃費目標を設定
・会社一体となってクルマを作り、売るという意識が欠如

そうした背景から「MMC全体で自動車開発に対する理念の共有がなされず、全社一体となって自動車開発に取り組む姿勢が欠けていたことが本質的な原因」とした上で、今回の問題は「性能実験部及び認証試験グループ、更には開発本部だけの問題ではなく、経営陣をはじめとするMMC全体の問題」と結論付けています。

具体的には、MMCの開発業務について、経営陣が開発の実情や実力を十分に把握していたとはいい難く、開発の現場にほぼ任せきりにしており、開発責任者や開発本部の幹部らも、性能実験部の業務に対し、無理解、無関心だったと指摘。

この記事の著者

Avanti Yasunori

Avanti Yasunori 近影
大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからのクルマ好きで、免許取得後10台以上のクルマを乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。