レアなさかなカーですが、アメリカのクライスラー、そしてその後クライスラーに吸収されるアメリカン・モータースにそれぞれ一種ありました。
クライスラーは、これもいまはなきブランド、プリマスの「バラクーダ」、例によってアメリカ・エンシューは短縮し、「クーダ」と呼びます。
バラクーダは、熱帯、亜熱帯の魚で、大きいのは1.8mくらいなります。スリムで上下2対フィンを持ち、かなり高速で泳ぐということ。下顎の出っ張った大口は、いまのスタイリング傾向ドンピシャかもしれません。
クルマのバラクーダは、1964年から74年まで3代生産されたスポーティ2ドアクーペで、初代と2代目はコンパクトカー、ヴァリアント・ベースでした。この種のフォード・マスタングの2週間前に発表されたのですが、市場ではあっという間に抜かれます。初代は、RX-7 SAが羨むようなサイドまで回りこんだ巨大な一枚リアウインドウをつけて出ました。
初代は直6だけでしたが、2代目からはV8が加わりました。1970-74年の3代目、とくにハイパワーV8型は蒐集対象になっています。