新型アウディA4アバントの美点と課題とは?

2.0LのFF(2.0 TFSI Sport)仕様を走らせてみて気になるのが、乗り心地の洗練度がもう少しという点。

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足まわりの熟成不足なのか、路面状態を問わず絶えず上下に揺れている印象で、しなやかさもあまり期待できません。

試乗車の「2.0 TFSI Sport」に装着されているスポーツサスペンションによるものなのか、スポーツタイヤ(試乗車はブリヂストン・ポテンザ S001)の特性か、その両方なのか分かりませんが、セダンでもFF、クワトロモデルともに見受けられた傾向の乗り味なのでワゴンのクワトロ仕様がどういうマナーを示すのか気になります。

また、オーナー予備軍の方は重々承知の上で購入するとは思いますが、若干のボディサイズ拡大により(全長4735×全幅1840×全高1435mm/全長5mm、全幅15mm拡大)狭い場所でのすれ違いや車庫入れなどもライバルであるCクラスワゴン(全長4705×全幅1810×全高1460mm)やBMW3シリーズツーリング(全長4625×全幅1800×全高1460mm)などと比べるとかなり不利であるという点でしょうか。

ボディサイズ以外、とくに走りの面では熟成が進めば、乗り心地と操縦安定性のバランスもより改善が期待できますし、ワゴンで重要な積載性が良好といえるのはまずは朗報といえそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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