では、両車を比べるとBMW 330eの勝ちでキマリか、というとそんな簡単ではありません。
BMW 330e は2.0Lの直列4気筒ターボエンジンと8ATによるパワートレーンを搭載し、184ps/5000rpm、290Nm/1350-4250rpm、モーターは88ps(65kW)/2500rpm、最大トルク250Nm。システムトータルの最高出力は252ps(185kW)、最大トルクは420Nmとなっています。
一方のC 350 eアバンギャルドは、211ps/350Nmというパワフルな2.0L直列4気筒ターボに、82ps(60kW)/340Nmというモーター、システム出力も279ps(205kW)/600Nm。パワー、トルクともに圧倒的に上回っています。
同じコースを乗り比べたわけではありませんが、BMW 330eもアクセルを踏み込めばまさしく必要十分といえる力強さが得られるものの、まさにスポーツハイブリッドといえるC 350 eアバンギャルドの「いざ」という時のトルク感、加速力の伸びも明確に違います。
トランスミッションはBMW 330eは8AT、C 350 eアバンギャルドは7AT。ただし、実際の走行フィールはどちらもスムーズでほとんどケチのつけようがない印象ですから、気になるポイントとはいえないでしょう。
なお、JC08モードハイブリッド燃費はBMW 330eが17.7km/L、C 350 eアバンギャルド(セダン)のJC08モード燃費が17.2km/Lとほぼ互角となっています。
(文/塚田勝弘・写真/前田惠介、小林和久)